誘惑通勤

ピイイイッ。
車掌の警笛が鳴ると電車のドアはガス漏れのような音を出して閉まった。
乗客がひしめく窮屈な車内がゆっくりと動き始め、二階堂は今日も通勤地獄を味わう。いつものことだった。せめて車窓からの景色を楽しもうと壁際に立つ。これもいつものことだ。しかし、今日はいつもと違うことが起きた。
(ん?)
二階堂は背中の中央辺りにぐにぐにと柔らかいものが当たった。
正確には背中全体に誰かの体が押し付けられているのだが、一部だけ圧迫感が強い。
(これは……)
時折あることなので彼には正体がわかった。
女性の凹凸ある部位が押し付けられているのだ。その胸は呼吸と共にわずかに収縮を繰り返し、彼の背中にゴム鞠のような2つの膨らみが心地よく当たる。
男なら嬉しいことだが相手次第ではどんな難癖をつけられるかわからない。彼はそう思って体を少しずらした。
(これで大丈夫だろう……あれ?)
彼は困惑した。
女性の体が密着したままついてきたからだ。
もう一度逆方向にずらすが女性の体は再びついてくる。
それだけでなく女性は尻に下半身をゆっくりこすり付けるような仕草まで始めた。
「はあ……はあ……」
彼にうなじに息がかかった。
悶えるような息遣いに「ん……」という小さな喘ぎが混ざって彼の鼓膜を振るわせた。
(これはまさか……)
二階堂はこういう行為を好む人間を数人知っていた。彼が夜の世界で経営するバーに来るお客たちである。特殊な性癖を持つお客たちが集う社交場。そんな変態バー、ダブルレッドカードの経営者という裏の顔を持つ彼は短い喘ぎから相手の性癖を嗅ぎ取った。
 
彼が好奇心に負けて後ろを振り返ると女性と目が合った。
 
「み、水谷くん……」
「おはようございます、部長」
水谷楓は頬に笑窪を作った。
同じ会社で同じ部署に配属された新入社員だとわかり、二階堂の頭が混乱する。
小動物のような童顔に似合わず大きな胸をした女子社員は彼の背中にそれを押し付け、頬をほんのり赤くしている。
彼女は言った。
「部長に倣って出社時間を早くしてみたんです」
その時、電車がカーブに差し掛かって楓の体がますます彼に押し付けられた。ワイシャツは一番上のボタンが開いており、そこから乳房の谷間がちらりと見えた。
 彼はその光景にぞくりとし、体温が上昇する。
「この時間帯はいつも混むんですか?大変ですね」
「あ、ああ……」
明らかにわざとやっている。
そう確信する二階堂だが指摘したらそれこそ痴漢呼ばわりされそうなので目をそらした。それが彼女に更なる攻撃を誘発した。後ろから二階堂の尻の間に片手を押し当て、ほんの少し動かし始めたのだ。
「ぅ……」
胸を押し付けられた時から反応しつつあった部位がその刺激で硬直を始める。
楓は再び視線が合った二階堂を見て笑窪を深くした。
これが何を意味するのか彼は考える。もちろん楓は自分のバーに来るようなタイプの人間なのだろう。そしておそらくは二階堂晴行の裏の顔にもなんらかの理由で気づいたのだ。「私もあなたと同じです」と彼女の逆痴漢行為は告げていた。
しかし、満員電車の中でこの行為はリスクが高すぎる。彼はそう目で訴えるのだが楓は小悪魔的な笑みを浮かべたまま彼の背中に文字を書いた。
からだをこっちにむけて。でないとチカンだとさけびますよ?
彼は従うしかなかった。
体を180度回転させると必然的にズボンの起立した部分が楓の眼前に晒される。同時に今まで押し当てられていた彼女の豊かなバストも彼の視界を占め、股間がぴくぴくと反応する。
「ふふ……」
楓は上司を嘲笑うと自分の胸を正面から彼に押し付けた。
まるで抱擁するかのように体を重ね、メロンが入ってるような胸の膨らみが一度ぐにゃりとたわみ、反発するように少しだけ戻った。その柔らかさと暖かさが伝わってくる上に彼の股間にまた彼女の指が入り込み、ファスナーを下げてしまった。
(うう……)
彼は周囲にばれないか気が気ではない。
楓の指はファスナーの中に侵入するとトランクスの隙間からすっかり硬直した器官を握った。
「二階堂さんも触ってください」
「え……」
小さく囁かれ、二階堂は聞き返した。
彼女は頬を赤くし、唇を耳元に寄せて微かな声で言った。
「触ってください。いやらしい部下の……オ○○コを」
満員電車の中で淫語を囁いた楓。
その淫靡で背徳的なシチュエーションに彼は興奮し、股間がびくびくと跳ねて楓の指を分泌液で濡らした。
彼の片手が生まれつきの性癖から動き出し、彼女のタイトスカートの中で潜り込んだ。ショーツとストッキングの上から柔らかな恥丘を撫でると彼女の体がびくんと震え、その顔には恍惚と愉悦という感情があふれていた。
「ん……」
楓は唇を固く結んで声を抑えたが、それでも小さな喘ぎが漏れた。
彼の手は恥丘を這い回り、その中央にある溝に中指を差し込むとストッキングがびりびりと破れた。その奥にあるショーツをかき分け、彼もまた楓の大切な部位に直接触れる。もちろんそこは生暖かい粘液で濡れていた。
「ぁ……」
楓は彼を見つめ、声を出さずに唇を動かした。
それはこう言っていた。
「ぶ・ちょ・う・の・へ・ん・た・い」
彼も唇を動かした。
「き・み・も・ね」
二階堂晴行と水谷楓はガタゴトと揺れる朝の電車内で互いの性器をいじりあった。
上半身を見ればお互いに顔を少し赤くしているだけだが、その下半身はどちらもぷるぷると震え、足の付け根はすっかり濡れそぼっていた。
楓の手は肉幹を握って前後に動かし、時折、カリ首や裏筋を撫でる。そのお返しとばかりに彼は楓のクリトリスをつまんで指で転がし、膣奥を残りの指で蹂躙する。
淫らなジュースがお互いにドクドクと溢れ、男女の指を汚していった。
それから10分ほど経つと電車は金切り声を上げながら目的の駅に到着した。
二人は名残惜しそうに互いの性器から指を離し、混んだ電車から降りた。
「部長……その……すみません……」
楓はさっきまでと違い、申し訳そうな、それでいて切なそうな顔をした。
「僕の店をどうやって知ったんだい?」
「昨日です。知り合いの紹介で。怖いから変装して行ったら部長がマスターをしてて驚きました」
「昨日……ああ、ひょっとして……」
彼は思い出した。
男性と談笑を楽しむ新人の女性客がいたのだ。
「どこかで聞いた声だと思ったよ。じゃあ、会社に行こうか」
「え……」
楓は驚きと失望の表情を見せた。
二階堂の出社時刻は早く、まだまだ時間はある。トイレかどこかで続きをしようと誘われるのを期待していたらしい。体はすでに火照り、男を受け入れる準備ができているのだろう。体をもじもじとさせる彼女を見て二階堂は笑った。
「続きをしたいんだろう、水谷くん?」
「は、はい……」
「なら早く行かなきゃ。君にお返しをしなきゃいけないからね」
「部長、それって……」
楓の目を射抜くように見る二階堂は復讐の炎で燃えていた。
彼女は二階堂に反撃されるとわかっていたがそれを甘く見ていた。
出社すると二階堂は自分のデスクの下で水谷楓を全裸にし、他の社員に気づかれないよう彼の股間を口で愛撫させたのだ。その場所で彼女は尻をかかげ、声を押し殺しながらバックで突かれる社内セックスを経験した。痴漢行為を超えた背徳プレイに羞恥心を覚えながらも楓は徐々にその行為に没頭してゆくのだった。__

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主に成人向けの小説を書いてます。
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