女性の性欲は、人によってさまざまです。閉経を機に妊娠の心配がなくなり、解放感から性欲が増す人もいれば、女性ホルモンが減ってかつてのようには濡れず、痛みからセックスを避ける人もいます。
セックスに対する考え方は、男性と女性では、違います。
男性は、ベッドインすると何が何でも挿入して射精をするものと思い込んでいます。しかし、女性は決してそんなことはありません。お互い裸になって、抱き合うだけで満足という女性は多くいます。たとえ男性が中折れしてしまっても、女性はそれほど気にはしません。挿入しなくても、射精しなくても、女性は男性の愛情で感じるものです。
大切なことは、パートナーが気持ち良く感じているか、ということです。そして、パートナーを信頼し、気持ちを分かち合うことも大事です。セックスの時は裸になりますが、その際、心も裸になることが大事です。良いセックスをするためには、どうして欲しいのかを相手に伝えるという、コミュニケーションが必要です。
女性は、求められることに幸せを感じると言われますが、その感覚は衰えるどころか、年齢とともに増します。そして、熟年女性は、性欲が高まってきます。これは、更年期になり女性ホルモンが減ってくると、相対的に男性ホルモンの割合が高くなるからです。
廃用性萎縮とは、長い間筋肉などを使っていないと、機能が衰える症状のことです。
セックスをずっとしていないことが原因で、この廃用性萎縮が女性の身体にも起きます。しかし、閉経以降、女性ホルモンの分泌は低下して、濡れなくなってくると、セックスに対してあまり積極的にはなれず、完全に膣を使わなくなってしまった60代や70代の女性に、廃用性萎縮は起きます。
女性がセックスにかき立てられる理由は、多様です。女性は愛のために、男性は快楽のために、セックスをする、というのは、先入観のようです。
アンケートで、女性は男性のどこに惹かれてセックスをするのかについての回答では、好みの体臭、引き締まっている顔、逞しい体型、低くてよく響く声など、いかにも男性的な特質が並んでいるそうです。しかし、女性がセックスしたくなる男性の条件は、肉体的なものだけではなく、ユーモアのセンスも重要なようです。コミュニケーション能力が、女性をその気にさせるようですね。
女性がセックスをする理由としては、快楽のため、愛があるから、好奇心、アバンチュールなど、オーソドックスなものが並ぶそうですが、中には、征服感、達成感、自信を得るため、嫉妬心をかき立てるため、というのもあったそうです。
男性をお持ち帰りしたときは、征服感のようなものがあるという女性もいたそうです。新しい男性とセックスをするときは、ワクワクして、また一人増えた、征服した、と思うそうです。征服欲は、男性の専売特許ではないようです。
セックスで、男性が女性のどんな要求にも応えてくれると、自分にイニシアチブがあると感じたり、相手を支配していると感じたりできるそうです。要求に応えてくれることで、女性としての魅力を再確認でき、自尊心を満足させ、自信が湧いて、パワーを得られるようです。支配欲もまた、男性の専売特許ではないようです。
恋人の嫉妬心をかき立てるために、あるいは、浮気をしたパートナーに対する復讐のために、別の男性とセックスをするという女性もいるそうです。
この他、ストレスの発散という理由を挙げた女性もいるそうです。セックスをすることで、感情的だけでなく、合理的に問題に向き合うという女性が現れてきています。
ある調査によると、結婚生活に満足しているにもかかわらず不倫をするのは、男性が56%で、女性は34%だそうです。女性も意外に多いですね。
別の調査によれば、完璧主義の女性が不倫に走りやすく、セックスパートナーを次々に替える傾向があるそうです。完璧主義の女性はベッドで不満が残るため、ひたすらセックスの悦びを求めて他の男性に走る傾向があるようです。
キャリアウーマンなら、妊娠することで仕事が中断されないよう、妊娠しにくい安全日にセックスをするでしょう。逆に、できちゃった婚を狙う女性も少なくありません。このように、女性の方がセックスをコントロールして、男性を支配・征服するようになってきています。
不倫をしているある人妻は、ストレスが溜まるとセックスがしたくなる、カラオケで発散するのと同じ、と言っています。また、和食だけでは飽きるから、たまには洋食や中華を食べて満足している、と表現する人妻もいます。子育ても一段落して、自分の時間ができると、外に刺激を求め、不倫する人妻は少なくないようです。
女性の性欲が最も高まるのは、30代後半から40代にかけてです。「四十し盛り」という言葉がありますが、これは「したい盛り」という意味で、40歳を過ぎるとヤリたくなる、つまり性欲が盛んになるということです。女性は出産するとますます感度が良くなり、子育ても一段落した40代が盛りとなります。
次回は、女性の年代別の性欲について、書いてみたいと思います。