今回は、陰茎の勃起の仕組みについて書いてみます。
男性にとっても、女性にとっても、陰茎の勃起は重要ですね。
愛し合う者同士、体と体が結ばれるときに、なくてはならない現象です。
勃起とは、陰茎が硬くなって立つ生理現象のことです。
エロいことを考えると自然に勃起します。
性的に興奮すると、陰茎に血液が大量に流れて、太く、長く、硬くなって、反り返ったりします。
若いときは、ちょっとしたことでも勃起します。
女性の髪の匂い、化粧の匂い、スラリとした足、プリプリのお尻、素敵な横顔、etc。
ズボンがテンパって目立ってしまい、電車から降りられないことも。
学生鞄で前を隠し、蟹の横歩きをしたことも。
しかし、中高年になると反応が鈍くなってきます。
初めはビンビンでも、中折れしたり、します。
若い人でも、環境によっては、勃起しないこともあります。
初めてのときとか、ハプバーに行ったときとか、複数プレイのときとか、いくら頑張っても勃起しないという経験があろうかと思います。
一般的に日本人の陰茎は、通常7~8cmくらいの長さで、勃起すると平均13.56cm(TENGA社調べ)に膨張します。
勃起には二種類のパターンがあります。
一つは心理的な刺激による中枢性勃起です。
女性の裸体を見たりエロい想像をしたりするなど、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、想像などによって大脳が興奮して、その興奮が脊髄の勃起中枢(中枢神経)に伝わって勃起します。
もう一つは、物理的な刺激による反射性勃起です。
陰茎に触れたり、乗り物などで微妙な振動を受けたときなど、物理的な刺激を受けることで反射的に陰茎海綿体が血液で満たされ、勃起します。
勃起の仕組みは、単純そうで実は複雑です。
勃起が起こるためには、神経や血管が正常に働くことの他に、さまざまな体内物質が関わっています。
構造的には、陰茎には、左右一対の陰茎海綿体と、その下に1本の尿道海綿体が通っています。
このうち勃起に関係するのは、陰茎海綿体です。
陰茎海綿体は、細い血管が無数に集まったスポンジ状で、周りを厚い白膜が覆っています。
平常時は、陰茎海綿体につながる血管や平滑筋は収縮した状態で、血液が大量に流れ込むことはありません。
性的な刺激を受けると、まず脳の中枢神経が興奮し、その情報が脊髄神経を通って陰茎へ伝わります。
すると、陰茎内の動脈が広がり、さらに平滑筋も弛緩して、多量の血液が陰茎海綿体へ流れ込み、陰茎海綿体は膨らんできます。
陰茎海綿体に血液が流入すると、静脈が圧迫されて、陰茎に流れ込んだ血液が簡単に出て行かなくなり、ますます膨らんで硬くなり、勃起が維持されます。
正常な勃起をするためには、性的な刺激を感じる脳、脳で受けた刺激を伝達する神経、陰茎海綿体の血流を確保する血管、勃起状態を維持する陰茎海綿体の四つ器官が正常に機能することが必須条件です。
この他に、勃起には、さまざまな体内物質が関わっています。
次回は、勃起の仕組みの複雑な部分について書いてみたいと思います