SMの世界は関心のない人が表面だけを見れば、主が従を拘束して苦痛を与える姿は一般常識からは犯罪行為だし、その苦痛を悦びに感じる姿は異常にしか映らないでしょう。
しかし、自分の性癖と合う人と巡り合い、自分と同じ考えのパートナーと事前の同意の上でのSMプレイであれば、たとえどんなプレイであってもお互いが幸せになれます。
主なSMプレイには、精神的なものと肉体的なものがあります。精神的な被虐としては、羞恥プレイがあります。内容としては、放置、露出、言葉責め、目隠し、放尿、など。肉体的な被虐としては、鞭、蝋燭、拘束具、浣腸、などがあります。
放置プレイは、恥ずかしい状態で、ホテルの廊下やロビー、公園、公衆トイレ等で放置されるというものです。恥ずかしい状態とは、例えば、ノーブラ、ノーパン、全裸、下着同然の服装などです。より強い刺激を求める場合は、手足の拘束、股縄、バイブの装着、猿轡・目隠しで行うこともあります。以前に、混浴露天風呂で入浴中に女性の衣類を持ち去る放置プレイに遭遇したことがあります。
露出プレイは、下着を着けずに外出、全裸で外の視線を感じながらオナニー、駅やデパート等のトイレ内で全裸になりオナニー、など。より強い刺激を求める場合は、扉の鍵を掛けずに全裸でオナニー、出前を頼んでの玄関でのオナニー、など。
言葉責めは、耳元で恥ずかしい言葉や辱めの言葉を囁きながら、ローターやバイブで弄ぶ、などです。ベッドに大の字で大きく開脚させられて手足を拘束され、下着をゆっくりハサミで切られながら恥ずかしい姿にされて、バイブで焦らされ、最後は我慢できずに自分から恥ずかしい言葉でお願いし、犯される、などの楽しみ方もあります。
目隠しプレイは、視覚を遮断されることで、視覚以外の感覚が研ぎ澄まされ、また、何をされるか分からないという恐怖と期待で、興奮に繋がっていきます。
鞭プレイは、女王様がM男性を叩く情景がよくイメージされます。鞭は大きく分けて3種類あります。初心者向けのバラ鞭は、比較的大きな音が出ますが、痛みが分散されるので、音の割にはあまり痛みを感じません。中級者向けの乗馬鞭は、ジョッキーが馬を叩く際に使用する鞭で、音は小さいですが、痛みはかなり強いです。上級者向けの鞭が一本鞭で、強烈な打撃を与えます。バシッという大きな音が部屋中に響き渡り、痛み、音ともに最高レベルです。肉が裂ける場合もあるので注意が必要です。
手の平で叩くスパンキングというプレイもあります。
蝋燭プレイは、火のついた蝋燭の蝋を腹、腕、太ももなどに垂らすというものです。火傷をしないように、融点の低い和蝋燭が使われます。また、高い位置から落とせば落下中に冷えて、熱さはセーブできますが、慣れないとかなり熱いです。火という本能的な恐怖が、快感を大きいものにします。
緊縛プレイは、麻縄等で身体を縛るというものです。胸縄、股縄、開脚縛りなど。天井から吊すこともあります。縛られて電マで刺激されるのが好きという女性もいます。
なお、身体に食い込むほどの強さで縛ると、縛られた部分がうっ血して壊死したり、部位によっては神経を痛めたり、呼吸困難に陥ったりなどして、重篤な障害に繋がる危険性があるので、注意が必要です。
拘束具プレイは、手枷・足枷、首輪、猿轡、貞操帯、両手両脚拘束ベッドなどを使って身体を拘束するものです。婦人科診察台を使ってお医者さんごっこを楽しむ人もいます。
このほかに、マニアックなものとして、擬似レイプやスカトロなどがあります。
レイプ願望のある女性は、意外と多いです。しかし、本当のレイプは絶対に嫌だし、怖い目や痛い目に遭うのも嫌、病気や妊娠が不安。でも、同意の上で、事前にシチュエーションやNG行為などM女性の希望で決めて、安全で優しい、それでいて強引に、言葉責めも受けながらの無理やり感を保ちながらの擬似レイプなら、安心して犯されることができ、新しい快感が体験できます。
スカトロプレイは、排泄プレイのことです。軽いのは聖水プレイと言われる放尿です。普段は誰にも見せることのない恥ずかしい行為を見られることで、興奮します。おむつでお漏らしもあります。跨がって顔射、浴尿、飲尿などのプレイがあります。
スカトロの一般的なプレイは、浣腸・脱糞です。浣腸器を使って肛門からグリセリン希釈液や牛乳やぬるま湯などを注入し、排泄を促します。苦痛が最大限になるよう、アナルプラグで肛門を塞ぐこともあります。友人カップルの浴糞プレイを見たことがありますが、全面ガラス張りのバスルームの外にいても強烈な臭いがしました。
スカトロの高度なプレイは、黄金食とも言われる食糞です。主にM男性が女王様のアナルから出る糞を食べるというものです。身体に塗るプレイもあります。糞には様々なバイ菌がいるので注意しましょう。(参考までに、AVで食べる糞はチョコレートです。)
なお、SMプレイは危険なこともあるので、しっかりとしたサポートが重要です。
例えば、単独での露出、放置、深夜に人気のない場所でのプレイは、危険が伴うので、より慎重さが必要です。見知らぬ人に見られるという興奮は期待しても、暴漢に犯されることまでは望んでいないでしょう。
次回は、SMに目覚める瞬間について、書いてみたいと思います。