主な生活習慣病である糖尿病、高脂血症、高血圧症などの病気は、EDの原因になるとされています。
生活習慣病は、不規則でアンバランスな食事、運動不足、喫煙、暴飲暴食、休養不足、運動不足、などが深く関わっているものと考えられています。
糖尿病は、暴飲暴食等を繰り返すことによりインスリンを分泌する膵臓の機能の低下が主な原因で、血液中のブドウ糖濃度が病的に高まって、特有の合併症をきたす危険性のある病気です。
糖尿病になると、血管や神経が侵されるため、血管が硬くなる一方、性的刺激による血管の膨張が妨げられ、血流が抑えられるので、血管性のEDになりやすくなります。
また、合併症である糖尿病神経障害によって神経性のEDになるといわれています。
ただし、糖尿病になった人の全てがEDになるわけではありません。
高脂血症は、血液中のコレステロールや中性脂肪が多すぎる病気です。
自覚症状がないので放置しておくと動脈硬化を引き起こします。
動脈硬化とは、動脈の内側にコレステロールがたまって狭くなり、血管が硬くなってもろくなることです。
血液の流れが悪くなり、詰まりやすくなるので血管性のEDになりやすくなります。
高血圧は、血管にかかるストレスが増すため、放置しておくと損傷を受けた血管が動脈硬化を起こし、やがて全身の毛細血管を破壊し血流が悪くなって、陰茎の血流を抑えてしまうと考えられていて、血管性のEDの原因ともなります。
生活習慣病は、長い年月の間違った生活習慣がもとで起きます。
日頃の生活習慣を健全なものにすることが病気の予防につながります。
喫煙、飲酒、食生活、睡眠、ストレス、これらを改善することが非常に大事です。
食生活では、緑黄色野菜や食物繊維などの野菜をたっぷり摂りましょう。
甘いもの、塩分、油っぽいものを食べ過ぎないようにしましょう。
運動は、有酸素運動が効果的です。
ウオーキング、水中ウオーキング、サイクリング、軽いジョギングなどが良いようです。
喫煙は、心臓に大きな負担をかけ、また、動脈硬化を促進します。
EDにならないために、禁煙しましょう。
飲酒は、ストレスの発散にもなり、適量は体に良いようです。
しかし、過ぎると肥満や高血圧の原因にもなり、中性脂肪を増加させることになります。
お酒を飲みすぎると勃起しないという話を聞きますが、少量のアルコールであれば、健康上もED治療薬を服用する上でも、大きな問題はありません。
むしろ、リラックス効果があるので、勃起を促進します。
ただし、多量のアルコールを摂取すると、大脳に対して過度の抑制が働き、性的な興奮も一緒に抑え込まれてしまい、一時的にEDに陥ります。
動脈硬化は、動脈が固くなったり狭くなったりして血液が上手く循環できない状態であり、心筋梗塞や脳梗塞などの生命に関わる病気を引き起こします。
動脈硬化の原因は、主に高血圧、脂質異常症、喫煙です。
高血圧は動脈硬化を悪化させる大きな原因です。
血管を流れる血液の勢いが強くなることで、血管への負荷が大きくなってしまうためです。
悪玉コレステロールや中性脂肪が血液中で過剰に増えたり、動脈硬化を防ぐ働きがある善玉コレステロールが少なくなってしまう脂質異常症も、動脈硬化を進行させます。
血管中にコレステロールが溜まる原因のひとつに挙げられるのが、喫煙です。
喫煙により、悪玉コレステロールが増える一方で、動脈硬化を防ぐ働きがある善玉コレステロールは減ってしまいます。
肥満は、生活習慣病の予備軍です。
肥満は、テストステロンという性欲の元である男性ホルモンを低下させます。
生活習慣病の予防は、EDにならないために最も大切なことです。
そして、心筋梗塞や脳梗塞などの生命に関わる病気の予防につながります。
食事や運動に気をつけ、生活習慣を改善して、動脈硬化を防ぎ、健康を維持するとともに、気持ちの良いセックスを楽しみましょう。
次回は、EDの治療について書いてみたいと思います。