現在日本の医療機関で処方してもらえるED治療薬は、バイアグラ、シアリス、レビトラの3種類です。ジェネリックもあります。
バイアグラは、医薬品メーカーのファイザー社が製造しているED治療薬です。
有効成分は、シルデナフィルです。
バイアグラは、性交渉の約1時間前に服用します。
食事によって薬の吸収が妨げられるので、食後1~2時間以上空ける必要があります。
効果の持続時間は、4~5時間です。
バイアグラを飲んではいけない人は、心臓の治療薬であるニトログリセリンを服用している人、重い肝臓病の人、低血圧・高血圧の人、脳梗塞や心筋梗塞を起こしたことがある人、他のED治療薬を服用している人、薬物アレルギーのある人などです。
副作用として、頭痛、めまい、顔のほてり、鼻づまり、下痢、色覚変化などがあります。
シアリスは、製薬会社の日本イーライリリー社が製造しているED治療薬です。
有効成分は、タダラフィルです
シアリスの特徴は、長時間の有効性があり、ほとんど食事の影響を受けない、というメリットがあります。
シアリスは、性交渉の30分~1時間前に服用します。
効果は徐々に現れ、2~3時間かけてピークに達し、24~36時間ほど持続します。
副作用は、他のED治療薬と同様ですが、全ての人に副作用が出るわけではないようです。
レビトラは、バイエル薬品が製造販売しているED治療薬です。
有効成分は、バルデナフィルです。
レビトラの特徴は、副作用が少ない、糖尿病や高血圧など生活習慣病が原因のEDに有効、脊髄損傷が原因の神経障害によるDEにも有効性がある、食事の影響を受けにくい、というメリットがあります。
なお、バター、ベーコン、ウィンナー、マヨネーズ、揚げ物、ナッツ類などの高脂肪食品を食べた直後に内服すると、薬の吸収が遅れて効果が低下する場合があります。
レビトラは、性交渉の約30分前に服用します。
ただし、食後30分程度空ける必要があります。
効果の持続時間は、5~10時間です。
レビトラ特有の併用してはいけない薬があり、バイアグラに比べてその種類は多くなるので注意が必要です。
バイアグラ、シアリス、レビトラのいずれも医師の処方箋が必要であり、特に心臓・血管系の治療薬であるニトログリセリン等の硝酸塩系薬剤との併用は急激な血圧低下で生命に関わるなど、併用禁忌の薬もあるので、医師の指示のもとで服用する必要があります。
いずれのED治療薬も、勃起を促すために血管を広げる作用があり、程度の差や個人差はありますが、頭痛、めまい、顔のほてり、鼻づまり、下痢、目の充血、色覚変化、動悸、血圧低下などの副作用が出ます。
なお、頭痛薬、鎮痛剤、整腸剤、鼻炎薬の服用により、症状は緩和されます。
ED治療薬は、効き方の仕組み上、飲んだだけでは勃起しません。
性的刺激によって得られる興奮が勃起を促し、興奮が鎮まれば元に戻ります。
緊張しているときなど交感神経優位のときも、勃起しません。
リラックス状態の方がより効きやすいので、精神安定剤を併用すると良いそうです。
以上の3種類のほか、まもなく日本でも認可されるといわれているのがステンドラです。
有効成分は、アバナフィルです
ステンドラは、日本の田辺三菱製薬が開発し、米国のヴィヴス社に販売権を譲渡しているED治療薬です。
ステンドラの特徴は、服用してから15分程度で効果が出る、食事の影響はほとんどない、副作用が出る割合は少なく症状も軽い、というメリットがあります。
弱点は、効果の持続時間が3~5時間程度です。
禁忌や副作用は、他のED治療薬と同様ですが、併用できない薬の種類が多いそうです。
個人輸入される方は、注意が必要です。
各ED治療薬は、基本的にアルコール類は禁忌ではありません。むしろ、リラックス効果で勃起を促進します。
ただし、大量のアルコール類は勃起力を弱める場合があります。
なお、バイアグラは、大量のアルコール類を飲むとめまいが起きることがあります。
ED治療薬には、血管拡張機能を改善し、血管障害物質を減らし、また、血管再生に関する血管内皮前駆細胞や冠状血管内皮細胞を増やすという血管の機能改善効果があるので、セックス目的だけでなく、アンチエイジング効果を期待して服用する人もいるそうです。