オーガズムに達すると、脳内ではセロトニン、ドーパミン、オキシトシン、フェニルエチルアミン、βエンドルフィンなどの脳内物質(ホルモン)が放出されます。
これらの脳内物質は、脳内麻薬とも言われており、女性はリラックスし、高揚感、陶酔感、満足感、幸福感などを感じます。
セロトニンは、感情や気分のコントロール、精神の安定に関わっている脳内物質です。幸福ホルモンとも、女性が濡れるために必要なホルモンとも言われています。
脳内がセロトニンで満たされていると、セックスに対して強い刺激を求めなくても十分に満足できると言われています。
セロトニンは、ドーパミンなどの他の神経伝達物質の調整を行うことで、気分や感情のコントロールをしています。セロトニンが減少すると、うつ病を引き起こしたり、ドーパミンが暴走してセックス依存症になったりします。
一方で、セロトニンが多すぎると、オーガズムを抑制してしまう可能性があります。
ドーパミンは、快感、多幸感、やる気に関わる脳内物質です。報酬系などに関与し、オーガズムを促進させます。やる気ホルモン、幸せホルモンとも言われています。
人が頑張ろうという気持ちになるのも、好きな人のために何かをしてあげたくなるのも、ドーパミンの影響です。
オーガズムに達すると、さらにドーパミンが脳内に分泌され、大きな快感を誘発します。
快感を感じると、脳が報酬と感じて、さらに報酬を求める行動を脳が求めるからです。
女性は、ドーパミンの大量分泌によって何度もオーガズムに達することができるようになります。一度オーガズムを経験することでさらなるオーガズムを求め、オーガズムはより頻発するようになっていきます。
オーガズムを知った女性は、麻薬効果によりさらなる快感を求め、常習化していきます。
ドーパミンは、さらなる快楽を期待する報酬系のホルモンであり、一度快感を知った女性が我慢できなくなるのはこのためです。
ドーパミンの不足は、快感を弱めたりオーガズム障害を誘発します。ドーパミンは、失恋するとそのレベルは著しく低下し、気分は極端に落ち込みます。また、免疫レベルも低下して病気になりやすくなります。
オキシトシンは、愛情を感じると分泌される脳内物質です。幸せホルモン、抱擁ホルモンとも言われています。
胸がキュンとした時はオキシトシンが分泌されています。トキメキの源泉とも言えます。
オキシトシンは、膣や子宮などを収縮させ、オーガズムを感じやすくさせるようです。
オーガズムの強さと血液中のオキシトシン濃度は比例関係にあると言われています。
オキシトシンは、性的受容を強め、カップルの関係をより深める効果があるので、幸せな気分でセックスをすれば、よりオーガズムに達しやすくなるでしょう。
フェニルエチルアミン(PEA)は、恋愛ホルモンと言われ、恋の始まりに多く分泌する脳内物質です。媚薬ホルモンとも言われており、快感や性欲を高める効果があります。
美容効果もあり、配合されているダイエットサプリなどもあります。
フェニルエチルアミンが増加しすぎると、冷静さを失ってしまうリスクがあります。
フェニルエチルアミンは3か月~3年の寿命と言われ、これを過ぎるとマンネリや倦怠期が始まります。3年目の浮気とか言われますが、科学的な根拠があるんですね。
βエンドルフィンは、モルヒネの6倍もの鎮痛作用があり、苦痛を軽減したり、多幸感をもたらす脳内物質です。
ドーパミンの抑制を解放する作用があり、βエンドルフィンが出るとドーパミンも出ます。
フェニルエチルアミンが減少し、マンネリや倦怠期に入っても、いつまでも仲が良いのは、βエンドルフィンで満たされ、固い愛情や絆で結ばれているからでしょう。
これらの脳内物質は、増加させれば良いというものではなく、全てをバランスよく整わせることが必要です。多すぎても少なくても、最善の状態は作り出せません。
そして、脳内物質である各種のホルモンが整い、脳がα波の状態になっている時に、性的刺激が神経を通り脳へ伝達されると、オーガズムに達することができます。
次回は、セックスの効用について、書いてみたいと思います。