早漏は、若い男性の悩みの一つでもあります。
早漏については、ISSM(国際性機能学会)やWHO(世界保健機構)等の機関で定義されていますが、わかりやすく言うと、相手の女性が満足すれば早漏ではなく、満足しなければ早漏である、ということです。
ちなみに、日本人女性が希望する挿入時間について行われたアンケートによると、平均値は16分程度だそうです。
あくまでも平均ですので、例えば前戯で十分に満足させている場合は、挿入後1分で同時にオーガズムを迎えても、双方が満足するでしょう。
また、女性によっては、30分でも1時間でも挿入を味わっていたい人もいるでしょう。
WHOの調査によれば、全人口の30~50%の人が早漏であると推定されています。日本人に限定すれば、ある雑誌で約35%であると報告されています。
ただし、これらの調査は、早漏の基準を明確にせずに行った可能性があるそうです。
早漏の原因は大きく分けて、過敏性早漏と心因性早漏とがあります。
過敏性早漏とは、ペニスが刺激に弱いことが原因による早漏です。少しの摩擦や刺激でも気持ち良くて我慢できないため、結果的に早くイッてしまうのです。
過敏性早漏の原因はいくつかあります。
一つは、オナニーを早く済ませる習慣があると、ペニスに刺激を受けたら条件反射で即射精してしまうようになります。溜まってくると出したくなりますが、だらだらとやるよりは、早く済ませてすっきりしたいので、早く射精する結果、早漏になってしまいます。
また、男性がオナニーをする場合、たいてい竿を刺激して亀頭を刺激しない皮オナニーをしています。皮オナニーは、皮が伸びて包茎が進行する原因になります。包茎だと、普段から亀頭が包皮に覆われて刺激に弱くなります。そして実際に挿入すると、亀頭への刺激が強すぎて耐えられずに、すぐに射精してしまうのです。
もう一つは、包茎であることです。包茎の人は早漏になりやすいです。なぜなら、一番敏感な亀頭が常に分厚い包皮で覆われており、過保護な状態となっているからです。それゆえ、普段、包皮に守られている亀頭が挿入によってめくれて刺激を受けると、刺激に過剰に反応してしまい、すぐ射精してしまいます。
もう一つは、性経験が少ないためにペニスが刺激に敏感なことが原因となっています。このタイプの早漏は、加齢や性体験の増加にともなってペニスの感度が鈍化して、症状が改善されることも多いようです。
男性側が自己本位で性欲に任せてセックスをする場合は、女性の方が性的満足を得るのが遅いため、結果的に早漏となります。
また、性行為に不慣れな男性の場合は、自分の性欲をうまくコントロールできないため、早漏になりやすくなります。また、若い男性は、射精が早い傾向にあります。
あらかじめオナニーで射精しておくという対処は、いざ性交となった時に勃起しないことがあります。精神的なものだと思いますが、焦ってしまい、なかなか立ち直れません。
心因性早漏とは、ペニスへの刺激というより、性的に興奮しすぎることが原因の早漏です。極端な例では、女性の裸を見ただけで射精してしまう人もいます。
挿入直前にペニスにコンドームを付けている最中に射精してしまったという男性も少なからずいます。これは、コンドームを付ける際の刺激のせいというより、これから挿入することに対して過度に興奮してしまった結果、射精してしまったのではないかと思います。
興奮すればするほど射精しやすくなります。セックス中に興奮しすぎることが早漏の原因です。なぜ興奮しすぎてしまうのでしょうか。
一つは、単純に経験が少ないからです。経験が少なく、慣れていないため、目の前の女性の裸や喘ぎ声に対して、過剰に興奮してしまうからです。この場合、経験を積むにつれ、早漏も改善されることがあります。
もう一つは、セロトニンが不足しているからです。セロトニンは、リラックスさせる効果のある脳内物質です。海外の研究では、早漏の人はセロトニンが不足していると報告されています。セロトニンが不足していれば、リラックスできず落ち着かない状態になります。セックスの時も冷静でいられず興奮しすぎてしまうのです。
いずれの原因にせよ、行為中に興奮をおさえることができれば、早漏は解決します。
次回は、早漏の治療について、書いてみたいと思います。