今回は、コンドームに関するいろいろな話について、書いてみます。
○コンドームの歴史
コンドームの起源は、紀元前3千年頃の初期エジプト王朝にあると言われており、豚や山羊の盲腸や膀胱を利用して作られていました。同種の動物内臓を用いたペニスに装着する製品は世界各地で利用され、魚の浮き袋を利用した製品も伝えられています。
今日のコンドームの原型となったのは、イングランド王チャールズ2世の侍医ドクター・コントンが1671年に牛の腸膜を利用して作った製品であるとされています。
ゴム製のコンドームは、1844年にゴム精製技術が改良されてから製造されるようになったようです。
日本では江戸時代に導入され、サックとかスキンと呼ばれています。その後1909年に国産のゴム製の第1号「ハート美人」が誕生しています。このほか、当時の有名な日本製コンドームとしては、「敷島サック」、軍用の「突撃一番」、「鉄兜」などがあります。
第一次世界大戦では兵士と慰安婦とのセックスにより性感染症が蔓延したため、参戦した各国の軍隊が支給品にコンドームを加えるようになり、広く普及することとなりました。
○名前の由来
今度産むから今はダメ、「コンドウム」がなまって、コンドームになりました。
あまりウケないですね。
コンドームの語源は、医師コントンの名から来ているという説と、フランスの地名コンドン(コンドムまたはコンドームともいう)にあるという説があるそうです。ただし、そのような医師が実在したかどうかは不明だとか。
ちなみに、コンドームのことを、イギリスでは「フランスの手紙」、フランスでは「イギリスのレインコート」と呼んでいるそうです。
○規制しながら奨励
日本のある県の少年保護育成条例には、「避妊用品を少年に販売し、または贈与しないように努めるものとする」というコンドーム販売規制がありました。この項目は、望まない妊娠を防ぐ目的から、2011年(平成23年)6月1日の改正で全面撤廃されました。
なお、2003年(平成15年)に、同県の医療政策課が、高校生にエイズ感染予防を啓蒙する活動を行ったところコンドームを使う生徒が7~9%も増加したという調査結果を発表しており、条例の販売規制は、事実上有名無実化していたそうです。
○コンドームの配布
オリンピックでは、性感染症予防目的でコンドームが配布されています。
1981年、米国でエイズ患者が報告され、83年にフランスでHIVが確認され、世界的な感染拡大の中、88年ソウル大会からコンドームの無料配布が始まりました。
オリンピック選手村では、92年バルセロナ大会から、公式スポンサー会社が選手向けにコンドームを配布しており、徐々に配布数が増加。16年リオ大会では、史上最多の45万個が配布されています。オリンピック選手はお盛んなんですね。
日本では、相模ゴムが98年長野冬季五輪で2万個のコンドームを提供。長野五輪開催に合わせポリウレタン製コンドーム「サガミオリジナル」が新発売されています。
オカモトは、スポーツイベントとしては95年福岡ユニバーシアードで初めてコンドームを提供し、98年長野冬期五輪では3万~5万個を寄付しています。
20年東京大会では、新種目により選手数も増えるため、配布数はリオ大会を上回る可能性があります。日本の高いコンドーム製造技術を世界へ発信できるチャンスですね。
○ラブホのコンドーム
ラブホには2個のコンドームが備え付けてあります。持っていなくても安心ですね。
でも、ラブホのコンドームは使わない方がいいという人もいます。イタズラで穴が開けてあるかもしれないからです。こんなイタズラは絶対にしないでくださいね。
万一に備えて、ラブホに行くときも、自分に合ったマイコンドームを持参しましょう。
イタズラをしたいなら、使用済みのコンドームをバスルームの蛇口に当てて水を入れてみましょう。かなり大きく膨らみます。その時に破れたり水漏れしなかったら、穴は開いていなかったということになりますね。限界を超えると破裂するから、程々に。
大きく膨らんだコンドームがバスルームに転がっていたら、掃除の人はびっくりするでしょうね。
次回は、コンドームソムリエについて、書いてみたいと思います。