タントラ

  • 2022-9-5
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タントラとは、中世期、印度亜大陸で興った宗教思想と宗教実践であり、インド民族の感受性、芸術、宗教が生んだ一つの特殊な精神的産物であると言われています。また、生活態度、儀式、呪法、神話、哲学、情意的象徴などが集積されたタントラを伝えるいくつかの中心的経典も、タントラと呼ばれています。

タントラでは、愛を重視しています。快楽や恍惚は、抑制するのではなく、手懐け、活用するというのがタントラの考え方です。感覚と情動は、適切に誘導すれば、他に比類の無い大きなエネルギー源となり、恍惚状態を高め続けることができるとされています。このためには、身体を注意深く鍛錬することが必要であるとされています。タントラとは、人間の性行動を操り、集中し、昂ぶらせ、恍惚体験に向けさせるための、徹底的な実践体系ということができます。

タントラの精神鍛錬手法(サーダナ)の中で、最も重要な儀式は性交です。性交儀式の基本的な考え方は、男性を男神(シヴァ)とみなし、女性を女神(カーリー)とみなして、男性原理と女性原理の相反する原理を合一することにあります。古い時代のインドの民間信仰や習俗では、神の名において、乱交祭礼が日常的に行われていました。タントラの諸種の形態が、それを引き継いでいます。

神格化した男性の修行者と性交儀礼を行い、それによって神聖なエネルギーを運ぶ能力を身に付けた女性は、修行途中の男性と交わって、その身に付けた秘儀を伝えることができるとされています。この女性を、仏教ではダーキニー、ヒンドゥー教ではシャクティ、と呼びます。このような性交儀式を通じて、タントラの教義は広まっていきました。なお、教義の伝達は、男女双方向に対して行われており、性交儀式で良い成果を得るためには、夫婦よりは婚外の組み合わせが良いとも言われています。

タントラでは、人間の性本能は、宇宙の本質としての創造的で有益なエネルギーと同一のものであるとされています。人間の身体を宇宙と同等視し、宇宙規模の男女合体後の観想を核とする恍惚状態を礼賛しています。具体的な享楽は、眠っている性的エネルギーを覚醒させ、意識を至福の悟りに向けて推し進めることによって、人のエネルギーと宇宙のエネルギーの合一の完成(オーガズム)が得られるとされています。

性交は、快楽の最高の形式です。タントラでは、それに精神的な意味を持たせ、天来の忘我の境地がどのようなものかを教えてくれる手本としています。インドの人々は、完全な快楽を伴った実際の性交を、彼らの思想を映し出す鏡と考えています。性交の背後に隠れている内的なその実像は、エネルギーに満ちた両性の創造神の性交から生まれる超絶的快楽であるとしています。

神像を礼拝するのと同じ精神で行う実際の性交による喜びについては、サーダカ(宗教実践を行うタントラ行者)の意識の内には、神像を礼拝するという内的な永遠の至福に満ちた映像が浮かび上がるといいます。

寺院に参詣に来た男性が、形式の上で神と結婚しているとされる寺院の女性と性交するとき、男性は天上の至福の一つをあらかじめ味わってみることができるとされています。この女性は、サーダカが性の儀式を行う相手としてふさわしい女性でもあったそうです。

一般のインドの人々は、性交はオーガズムを求めて慌ただしく行うものとは考えていません。カーマスートラなどの性愛の教科書で推奨されている何種類もの愛撫や体位を、時間をかけて次々と実行するのは、性交を長く味わい楽しむためです。

インドの性愛のあり方は、男性にも女性にも自己犠牲が求められており、男女とも性交を長く続けるために努力し、相手が何を求めているかを知ろうと努めます。タントラ儀式の性交の過程でとられる様々な体位や内面的な結びつきは、性愛に関するインドのこのような基礎があってこそ機能するものでしょう。

ヒンドゥー教のタントラの教えを守るタントラ主義のことを、「タントリズム」と言い、仏教におけるタントリズムのことは「密教」と言います。

タントリズムの流行は、7世紀頃です。ヒンドゥー教シヴァ派の一派、シャクティ派の儀式では、シヴァ神とシャクティ妃の結合の象徴として、実際の男女の性的結合を用いて説こうとしました。このようなタントラ主義を「左道タントリズム」と言います。「左道」とは、性的行為などを実践する信仰形態です。一方、実際の性的行為などを行わず、性的儀礼を精神的なものへと昇華させた信仰形態を「右道」と言います。

タントリズムでは、解脱と現世の享受が主な関心事であり、解脱と共に神通力・神秘力の体得がもてはやされ、タントリズム特有の行法の秘儀が発達しました。宇宙生命力としてのプラーナ(生命エネルギー)が、人体のナーディー(経路)を循環し、チャクラに集約されると考えられました。ヨガによって、会陰部のムーラダーラ・チャクラのクンダリーニ女神を目覚めさせ、頭頂のサハスラーラのシヴァ神と合一することで法悦に浸るとされました。秘儀性は常識を超えた社会的禁忌へと繋がり、乱交の勧めともなりました。

タントラは難解であり、一方で性的なエネルギーが重視されることから、性の謳歌、さらには淫乱という性格も持っていました。タントラについては各人各様の解釈があり、現在では「タントラ」を冠した性風俗ビジネスも存在します。性的儀礼を精神的なものへと昇華させた、性風俗ではないタントラ・ヨガやタントラ・マッサージも存在します。

次回は、タントラ・ヨガについて、書いてみたいと思います。

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セラピスト兼カウンセラーのstar です。

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